李政美コンサート わたしはうたう 2008年6月17日(火)日暮里サニーホール
 
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李政美コンサート

李政美

 私にとって初めての大きなステージ、日比谷公会堂で高橋悠治さんの「韓国抵抗歌集」を歌ったのは、オペラのプリマドンナを夢見る音大生だった二十歳の時でした。
 気がつけば、あれから30年が過ぎようとしています。
 どんな声で、何を歌えばいいのかわからなくなって、歌えない時期もありました。歌から遠ざかろうとするたびに、たくさんの出会いや出来事が、私を歌に引き戻してくれました。
 今こうして一年中旅をしながら歌いたい歌だけをうたって暮らしていることが、とても不思議で、そして、とてもありがたいことと思います。
 「どんな」や「なにを」の縛りから少しずつ自由になって、ようやくありのままの私の歌を歌えるようになれたかもしれません。

 今日も開演前のステージのそでで、おまじないのように唱えます。
 −イマ、ワタシハ ココニイテ、タダ、ワタシハ ウタウダケ−

 今日ここに集まられたみなさんと、楽しい時間をともに過ごせたら幸いです。

2008年6月17日 李 政美

第1部
わたしはうたう 作詞:大空スカイ 作曲:李政美
京成線 作詞・作曲:李政美
わたしと小鳥とすずと 詩:金子みすゞ 作曲:李政美
せつなさのむこう 作詞・作曲:李政美
あなたをはなさない 作詞・作曲:李政美
ありがとういのち 作詞・作曲:ヴィオレータ・パラ
祈り 詩:山尾三省 作曲:李政美

〜〜〜休 憩(15分)〜〜〜

第2部
ダニーボーイ 詞:ウェザリィ 訳詞:李政美 アイルランド民謡
星めぐりのうた 作詞・作曲:宮沢賢治
湖上 詩:中原中也 作曲:李政美
あなたの墓のそばに 詩:ト・ジョンファン 作曲:李政美
ハン五百年 朝鮮民謡
ミリャンアリラン 朝鮮民謡
イマジン 作詞・作曲:ジョン・レノン

プロフィール

李政美(い ぢょんみ)
 1958年東京葛飾で、済州島出身の両親のもと、7人兄弟の末っ子として生まれる。幼い頃はアボジが口づさむ韓国歌謡に馴染み、朝鮮高校時代は民族楽器・胡弓(ヘグム)、伽耶琴(カヤグム)に夢中に。声楽家を志し国立音楽大学に進むが、西洋音楽と自分の歌いたい歌との間にギャップを感じ、朝鮮の伝統音楽を学ぶために韓国留学を希望するが、在日の学生たちが政治犯として捕われる事件が相次ぎ断念。
 在日韓国人政治犯救援運動のためのコンサートなどで韓国の抵抗歌、フォークソングなどを歌い、民族、社会と音楽のかかわりを考える学生時代を過ごす。80年代は高橋悠治・窪田聡たちとアルバム『クナリオンダ(その日が来る)』、自主制作テープ『セヤセヤ(鳥よ鳥よ)』、カセットアルバム『キム・ミンギ(金敏基)を歌う』を発表。ドラマや映画の挿入歌なども歌う。
 大学卒業後から03年まで都立南葛飾高校定時制で「朝鮮語」の講師を勤め、その間一時期歌から離れるが、94年、屋久島に住む山尾三省の詩『祈り』と出会い、自然に曲が生まれたことを契機に作詞作曲を始め、自作曲を中心にコンサート活動を開始する。以来、オリジナル曲の他、フォークソング、朝鮮民謡、様々なジャンルの歌のカバー等、多彩なレパートリーで日本全国、年間100ヶ所余りのステージに立つ。そのステージは、業者のプロモーターによるものではなく、全国のファンが支え、手作りで広げてきたものがほとんどである。
 2000年代に入ってからは、韓国で歌う機会も増え、03年7月のソウルでの初ソロコンサートでは、張思翼(ちゃん さいく)、楊姫銀(やん ひうん)との共演も実現。
 97年ファーストアルバム『わたしはうたう』、99年シングル『朝露/ありがとういのち』、『おいでみんなここへ/あれから2000年』、03年セカンドアルバム『オギヤディヤ』をリリース。

佐久間順平(さくま じゅんぺい) ギター、ヴァイオリン
 73年高校の同級生だった大江田信とのフォークデュオ“林亭”の自主制作アルバム『夜だから』を制作。後MIDIレコードよりCD版として復刻。早稲田大学卒業後、高田渡氏等と“ヒルトップ・ストリングスバンド”を結成。フォーライフ・レコードより『バーボン・ストリート・ブルース』リリース。ソロシンガーとして活動する中、高田渡、なぎらけんいち、友部正人、中川五郎、森田童子等のレコーディングやステージを共にする。現在、さとう宗幸、小室等、中島啓江、李政美、野田淳子、南こうせつなどのステージ、スタジオワーク、その他ラジオ、テレビ、映画、ビデオ等の音楽制作をしつつ、ときにシンガーとして秘密裏に歌いながら、「世界が大きく広がり、深く愛に包まれるように…!」と日夜励んでいる。

竹田裕美子(たけだ ゆみこ) ピアノ、アコーディオン
 72年“Early Times Strings Band”に参加。以来、小室等、白鳥英美子、さとう宗幸、加藤登紀子等、数多くのアーティストのバッキングを務める。89年、伊藤多喜雄のバンドメンバーとして、NHK紅白歌合戦に出演。現在は2000年に再結成された“五つの赤い風船”のメンバー。又、01年に初のアルバム『Break Time』を発表、E.T.S.B.もライヴ活動を再開。05年には、ワイルドワンズのベーシスト島英二率いるココナツクラブに参加、月一回銀座タクトに出演中。

向島ゆり子(むこうじま ゆりこ) ヴァイオリン
 3才よりヴァイオリン、ピアノを学び、学生の頃より音楽活動をはじめる。その後、伝説的グループ「PUNGO」結成。96年にはオリジナル曲を集めた初リーダーアルバム『right here !!』を発表。97年、串田和美演出「春の目覚め」で、音楽監督をつとめる。幅広い音楽性とアグレッシブなヴァイオリンが注目され、ロック、タンゴ、ジャズ、民謡など様々なジャンルでのコンサート、レコーディング活動を行う。近年はラーシュ・ホルメル、ウイレム・ブロイカー、トリスタン・ホンジンガーなど海外のアーティストとの共演や、おおたか静流、加藤登喜子、酒井俊などのサポートでも活動。

芹澤シゲキ(せりざわ しげき) ベース
 1975年静岡県生まれ。幼少より音楽が好きで音楽漬けの子供時代を過ごす。ピアノ、打楽器を経て大学入学後ベースを始め独学で習得、在学中よりプロ活動を開始するが、音楽にまつわる様々なことに興味が尽きず、平行してFM局の音楽番組ディレクターやレコーディングエンジニアを兼業する異色の20代を過ごす。現在は演奏活動に専念、多彩な経験とウッド、エレキをシュアーに弾きこなす柔軟なプレイスタイルを活かし、ポップスからクラシック、ジャズまでジャンルを問わず適確にアンサンブルとグルーブを支えるベーシストとして、李政美、navy&ivory、dorlis、SUITE VOICEほか多くのアーティストのコンサート、レコーディングに参加している。

お客様の声 アンケートより

◇今日は素敵な歌声をありがとうございました。李政美さんの温かい人柄と歌声で会場全体がほんわかとした政美さんらしい雰囲気になっていました。会場が満席になり、チケットを入手できない人がでるほどの盛況にびっくりしました。アンコールで私の大好きな「朝露」を聴くことが出来、涙が出そうになりました。これからも温かい落ち着いた歌声の中に、政美さんの思いを込めた歌をたくさんうたっていってください。

◇やっぱり良いです李政美!「朝露」泣けます、金子みすず、心が洗われます。生きる力を貰えます。ぢょんみさん、ありがとう!

◇すてきな歌をたくさんありがとうございます。い・ぢょんみさんにとって日本語は母語かもしれませんが、韓国語で歌った歌「ハン五百年」と「ミリャンアリラン」がとてもよかったです。歌詞の意味はわからなくても、心にグググ…と迫ってくるものがありました。い・ぢょんみさんの声と言葉がぴったり、しっくりして圧巻でした。

◇はじめて李政美さんの歌声を聞きました。素晴らしい歌声に圧倒されると同時に魂をゆさぶられるようなオープニングの「わたしはうたう」にあっという間にひきつけられていました。歌うことから遠ざかっていた間、夜間高校の先生をしていらしたとのこと、その中でいろいろな人と出会い、きっとご自身も悩みながら歌への想いを深められたのかな〜と勝手に想像しました。とにかく私の胸の奥深くに刻み付けられた歌声でした。

◇初めて李政美さんに出会いました。「京成線」、地元の電車で風景が映りました。「ふるさと」をアカペラで聞いた時、私は不覚にも涙がこぼれました。チマチョゴリが似合いますね。美しい民族衣装でした。より良い社会をつくるために考え、歌う姿はすばらしかったです。

◇自宅の近く、しかも音響設備の整った小ホールで素晴らしいミュージシャンのサポートもある政美さんのコンサートを観ることができて、私はとても幸せです。小さい会場やイベントのミニライブはそれはそれで素晴らしいのですが、こういう大きい会場でのコンサートを定期的にやっていただけると嬉しいです。第一部で演奏した2曲のラブソングなど普段の編成のライブではなかなか聴けませんね。

◇心に響く歌声、魅了されました。ありのままと言われるように、何の気負いも感じられず、それでいて心の奥深くまで染み入るようでした。「ありがとういのち」、「祈り」素敵でした。インドの楽器がピッタリです。10年近く前、シンフォニーヒルズでも聴かせていただきましたが、年齢を重ねることの素晴らしさを感じました。堪能しました。


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